『2000文字以上で怪談書いて』
に対して
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呪われた神社と消えた村人たち
ある山間の小さな村には、古くから「呪われた神社」として恐れられている場所がありました。その神社は村から少し離れた山奥にあり、村人たちはその神社に近づくことを固く禁じられていました。しかし、ある日、村に奇妙な出来事が起こり始めました。
村人の一人、健太がある晩、帰宅途中に神社の近くで何かが光るのを見ました。興味をそそられた健太は、神社へと足を向けました。彼が神社の鳥居をくぐると、突然冷たい風が吹き抜け、辺りが一瞬で暗くなりました。健太は何かに呼ばれるような感覚を覚え、神社の本殿へと向かいました。
本殿の扉を開けると、中には古びた鏡が一つ置かれていました。健太がその鏡を覗き込むと、そこには見慣れない異様な光景が映し出されていました。鏡の中には、血まみれの村人たちがうめき声を上げており、健太は恐怖でその場を動けなくなりました。突然、鏡の中から一つの手が伸びてきて、健太の腕を掴みました。彼は必死に逃げようとしましたが、その手の力は強く、引きずり込まれてしまいました。
翌朝、健太が帰らなかったことに気づいた村人たちは、彼を探しに出かけました。しかし、神社にたどり着いた彼らは、健太の姿を見つけることができませんでした。村人たちは恐怖に駆られ、それ以上神社に近づくことを諦めました。
数日後、村の長老が健太の失踪について話し始めました。長老は、かつてこの神社が栄えていた頃のことを語り出しました。昔、この神社は豊穣と平和をもたらす神として崇められていました。しかし、ある日、神社の神主が突如狂気に駆られ、村人たちを次々と殺害し、その魂を鏡に封じ込めました。それ以来、その鏡は呪われたものとなり、近づく者を引きずり込むと言われていました。
長老の話を聞いた村人たちは恐怖に震えましたが、健太を救うために何とか方法を見つけようと決意しました。村の勇敢な若者たちが集まり、神社へと向かうことになりました。彼らは長老から授かったお守りを持ち、神社へと向かいました。
神社に到着すると、彼らは恐る恐る本殿の扉を開けました。そこには例の呪われた鏡がありました。勇敢な若者の一人、太郎が鏡に近づき、声をかけました。「健太、お前を救いに来たんだ。出てこい!」しかし、鏡は何も応答せず、静かなままでした。
突然、鏡の表面が波打ち始め、健太の顔が浮かび上がりました。彼は苦しげに助けを求めていました。太郎はお守りを鏡にかざし、声を張り上げました。「神よ、この呪いを解き放ち、健太を解放してください!」その瞬間、鏡から激しい光が放たれ、若者たちは目を閉じました。
光が収まると、そこには健太が倒れていました。彼は無事に救い出されましたが、他の村人たちの魂は解放されることなく、鏡の中に留まったままでした。太郎たちは健太を連れて村に戻り、長老に報告しました。
長老は静かにうなずき、こう言いました。「健太が無事で何よりだ。しかし、他の魂たちを解放するためには、もっと強力な力が必要だ。我々はこの神社の呪いを解くために、村全体で祈りを捧げ続けなければならない。」
それ以来、村人たちは毎年、神社で供養の儀式を行うようになりました。次第に神社の呪いは薄れていき、村は再び平和を取り戻しました。しかし、神社の鏡は今でも村の奥深くに眠り続け、誰も触れることなくひっそりと存在しています。
村人たちはその鏡を恐れつつも、神社の呪いを忘れることなく、次世代へと語り継いでいます。神社の呪いが完全に解けるその日まで、村人たちは祈り続けることでしょう。
村が平和を取り戻したと思われたその後、村の若い女性、花子が夢の中で不思議な声を聞くようになりました。声は彼女に、「鏡の中に閉じ込められた魂を解放してくれ」と囁き続けました。花子は最初、その声を無視しようとしましたが、夜毎に同じ夢を見るにつれ、その声の主がどれほど苦しんでいるかを感じ取るようになりました。
ある晩、花子は決心しました。彼女は家族に黙って神社へ向かいました。彼女が神社の鳥居をくぐると、冷たい風が吹き抜け、まるで彼女の決意を試すかのように感じました。花子は恐れずに本殿へと進み、例の鏡の前に立ちました。
花子は心の中で祈りを捧げながら、鏡に向かってこう言いました。「私はあなたたちを解放するために来ました。どうか、その方法を教えてください。」すると、鏡が再び光り始め、花子は目の前に現れた光の中に引き込まれるような感覚を覚えました。
彼女は気がつくと、別の世界に立っていました。そこは薄暗く、冷たい霧が立ち込めていました。花子の前には多くの魂が佇んでおり、その中に健太もいました。健太は花子に近づき、「ありがとう、花子。君が来てくれたおかげで、我々は解放されることができる。」と言いました。
花子は健太と共に魂たちを導き、光の中へと送り出しました。最後に残ったのは、かつての神主の魂でした。彼は深く頭を垂れ、「私の罪は重く、許されるべきではない。しかし、あなたの勇気に感謝します。」と語り、静かに消えていきました。
花子が現実に戻ると、朝日が昇り始めていました。村人たちは花子の勇敢な行動に感謝し、神社の呪いが完全に解けたことを祝いました。それ以来、村は再び平和な日々を送り続け、神社も再び人々の祈りの場として蘇りました。
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こんなのを上げてきた